人生は全て次の二つから成り立っている。 したいけど、できない。できるけど、したくない。
これはドイツの哲学者で詩人・劇作家であるゲーテのことばです。
現代社会に生きる私たちにとって、「したいけど、できない。」ことが
ものすごく多いと思います。
でも、「できるけど、したくない。」ことはそれ以上に多いのではないでしょうか。
例えば、
満員電車のなか運よく座ることが出来た。
けれど目の前にご高齢の方が吊革につかまっている事に気づく。
ついつい寝たふりをして席を譲ることができなかった。
なんてことがよくあると思います。
この場合単純に疲れているから席を立ちたくないという思いもあるでしょうが、
席を譲ることで変に目立ってしまいそうで気が引けてしまうという理由もあるかもしれません。
電車に乗ると、妊婦さんが立っているのに優先席に平気で元気そうな若者が座っていたり、
立っているおばあさんの目の前でサラリーマンが何食わぬ顔で携帯を触っている光景などを本当によく見かけます。
そういう光景を見るたびに悲しみと怒りがこみあげてきます。
いつのまにか他人を思いやる、気遣うということがしづらい社会になってしまったのかなと思います。
もっと周りとの関わり合いが思いやり溢れた社会になっていけばいいですね。
電車から話は変わりますが、他にも、”夏休みの宿題”は
「できるけど、したくない。」の代表例だと思います。
自分にとって苦痛を伴ったり気が乗らなかったり、なにかマイナスな影響があることを
ついつい後回しにしてしまうことは多いと思います。
結局最後に困るのは自分自身だとわかってはいても、のちの楽しみより今の楽しみを優先してしまうものです。
今世の中で成功している人のほとんどは、そんな「できるけど、したくない。」という
人がやりたがらないことを人の見ていないところで一生懸命やっています。
つい成功している「結果」にばかり目がいってしまいますが、
そこへ至るまでの見えない努力は相当なものだということを忘れてはいけないですね。
ゲーテの言うように、人生に「したいけど、できない。」ことと
「できるけど、したくない。」ことの2つしかないのならば、
なぜそれができないのか、なぜしたくないのかをよく考えてみるべきですね。
そこに、幸せになるための突破口があるような気がします。
できるかできないかを決めるのはもちろん自分自身ですが、
やるかやらないかを決めるのも自分自身ですから。